食物繊維

食物繊維とは


食物繊維とは、人の消化酵素では消化することのできない食べ物の中の成分です。

小麦ふすまに含まれるセルロースに代表される水に溶けない不溶性食物繊維と、果物に含まれるペクチンに代表される水に溶ける水溶性食物繊維とがあり、これらを合計したものが食物繊維(総)量です。

食物繊維は、便の量を増やして便秘を防ぐほか、最近では、動脈硬化症、糖尿病、大腸がんなど、生活習慣病の予防に役立つこともわかってきています。

食物繊維は、不溶性・水溶性の種類によって健康への働きが異なるため、いろいろな食品を組み合わせることが上手にとるコツです。食物繊維の多い食品は、穀物、いも、豆、野菜、果物、きのこ、海草などです。

心筋梗塞のリスク低下と毎日の健康なお通じのために、食事摂取基準では、エネルギー1000kcalあたり食物繊維10gを「目安量」としています。

例えば一般の18~29歳男性では1日2650kcalほどを必要とすることから、食物繊維の「目安量」は1日27gとなります。

しかし、国民健康・栄養調査結果から現状をみると、若い年代を中心として実際の食物繊維摂取量はこの「目安量」よりずっと少ないため、その対策として「目安量」と現在の摂取量との中間値が「目標量」として設定されました。

つまり、「目標量」は“現在の日本人の当面の目標”にあたり、「目安量」は“最終的な目標”としてめざすべき量です。ちなみに18~29歳男性の「目標量」は1日20gです。

食物繊維は、普通の食生活ではとり過ぎによる健康障害はほとんどなく、逆に努力しないと不足がちになるため、こころがけてとるようにしましょう。  


Posted by 青い夜  2006年01月10日00:01│Comments(0)用語説明